品質と生産性が最高の箔押し加工
Mex(スイス)、2022年11月17日
オーストリアの Offsetdruckerei Schwarzach 社では、箔押機 NOVAFOIL 106 が生産工程に円滑に組み込まれています
Offsetdruckerei Schwarzach社は、ヨーロッパで有名なオフセット印刷会社で、プレミアムチョコレートや化粧品などの高級パッケージを生産しています。今回ここが、BOBSTの新型箔押機 NOVAFOIL 106 の実地テストの理想的な舞台となりました。
「大ロットのパッケージ加工で、広い面積の箔押しが必要な場合には、主にNOVAFOIL 106 を使用しています。この機械は、高い生産性を極めて高い品質を伴って実現してくれます」と、CEOのJohannes Knapp氏が、BOBSTの新型箔押し機を使用した感想を話されています。
新開発のプラテン部がこの機械の目立った特長と、彼は考えています。BOBSTはこのプラテン部に関して、版、箔、シートへ加圧している時間を延長しました。この延長された加圧時間が、均一な加熱温度と300トンの高い圧力とともに、箔押しの品質を完璧に支えています。繊細なデザインや広い面積の箔押しにも適しています。
極めて安定したシート搬送
「私達は、NOVAFOIL 106 の革新的技術が、箔押し加工の時間当り生産量を押し上げてくれることを期待していました。そして、それが実現しました。仕上げの複雑さにもよりますが、大ロットのジョブでは、毎時最高8000枚の速度での稼働も容易になっています」と、Knapp氏は強調しています。
どんな運転速度でも、シートの機内搬送は極めて安定しています。それを可能にしているのは、BOBSTがNOVAFOIL 106 に採用したグリッパーバー駆動システムで、最適化された加速・減速動作でシートを搬送します。それに加えて、最新世代のフィーダーが、安定した紙送りと最高の見当精度を確保しています。エンボス加工、デボス加工、箔押し加工では、安定したシート搬送も、品質確保と生産性の重要な要素です。
クロスフォイリング(横送り)で箔を大幅に節約
NOVAFOIL 106 は、通紙方向および横方向の2方向の箔送りができるBOBST初の箔押し機です。この機械には、通紙方向に最多8個、クロス方向に最多4個の箔リールを装備することが出来ます。これによって、複雑で凝ったパッケージデザインであっても、1回通しで加工することが可能になります。Schwarzach工場の NOVAFOIL 106 には、全部で12個の箔リールが装備されています。
Knapp氏談: 「この新しい箔押し機では、異なる色の箔を通紙方向とクロス方向に送ることができます。また、通紙方向の8個の箔リールは、最適な箔送りを設定するうえで柔軟性を与えてくれています。ある仕事では、クロス方向の箔送りが、箔送りをさらに最適化し、箔の消費量を一層削減してくれます。仕事によっては、箔の消費量を以前より30~40%も節減できます」これはコスト効果だけでなく、パッケージングやプロセスの持続可能性も支えています。
また、Offset Druckerei Schwarzach 社は、最適な箔送りを自動計算するOACSシステム(Optimal Advance Computer system)を利用することによっても、箔の消費を節減しています。BOBSTは、このシステムをNOVAFOIL 106のオプション装備に含めました。「計算は完璧です。これまで、箔の消費が多過ぎるとか不足したとかの苦情は発生したことがありません」と、Knapp氏は明言しています。
また、生産速度が向上したので、同じエネルギー消費で、より多くのシートを加工することが出来るようになりました。「シート1.000枚の加工で計算すると、この機械では消費電力が約20 % 減少します。これはこの機械のもう一つの特長でもあり、当社の持続可能な発展戦略にも沿っています」と、Knapp氏は説明します。
人間工学的で優れた操作性
重量のある箔リール用に特別開発されたリフトシステムは、箔リールを機械に持ち上げてセットする必要を無くし、オペレーターの作業を容易にしました。.箔リールの交換システムなど、NOVAFOIL 106 の高度な自動化の組み合わせによって、セット替え時間が短縮されました。
新しい箔押機はオペレーターも気に入っています。SPHERE(HMI 操作盤)は、機械の機能全体に渡って、簡単で解りやすいナビゲーションをしてくれます。リピート作業の情報は、自動的に表示されます。人間工学的で優れた操作性は、プラテン部を含む全ての機能と設定箇所へのアクセスを簡単にしています。品質管理においては、オペレーターが機械を停止せずに、簡単かつ安全に機械からサンプルを取り出すことが出来ます。
独自の柔軟性
Offsetdruckerei Schwarzach 社の会議室には、お得意様向けのパッケージ製品が沢山展示されています。それらの多くは、箔押し加工で加飾されており、あるものはプリラミネート、各種エンボス、レーザーカットの付加加工も施されています。この会社では、大半のパッケージ製品に2種類の箔を使って加飾しており、中には3種類の箔を使用している製品もあります。
Knapp 氏談 : 「経済の観点からは勿論、私達には大規模なビジネス活動が必要です。それには最高の品質と効率を達成することができる技術が必要になります。その点においても、NOVAFOIL 106 は私達のプロセスにぴったり合っています」この機械のシートサイズ 1.060 x 760 mmも、印刷機、打抜機のサイズとマッチしています。通常この会社では、NOVAFOIL 106 を坪量300〜400 g/㎡のシートの箔押し加工に使用しています。その中には、リサイクル紙も含まれます。
「 NOVAFOIL 106 のような先端技術によって、お客様の注文をより競争力のある価格で生産できるようになりました」と、Knapp氏は別の角度からこの投資を評価しています。すでに新しい箔押機が2直、3直で運転されていることからも、この投資が必要だったことは明らかです。
「私達は、BOBST機の1台をBOBST Connectに接続して、そのクラウドベースのプラットフォームが、将来のプロセス改善にどんな可能性を付加出来るかを探求する予定です」と、Knapp 氏は語っています。 デジタル化、自動化、コネクティビティ、持続可能性、を軸に構築された業界の将来へのビジョンに関して、BOBSTは未来に向けたその方向性を再び示しました。
Offsetdruckerei Schwarzach 社
今日のOffsetdruckerei Schwarzach GmbH 社の起源は、1913年にオーストリアのDornbirnに.設立された書籍印刷会社、 Vorarlberger Buchdruckerei Gesellschaft 社です。現在はオーストリアのSchwarzachに本社を構え、50,000㎡以上の生産エリアと400人以上の従業員を抱えています。75%を超える製品が輸出向けで、その最高級の板紙パッケージの大部分は、半径500キロ以内のお客様に納品されています。お菓子と日用品の業界向けを中心に、化粧品、ヘルスケア、紙ラベルなどの非食品業界にも幅広くビジネスを展開しています。
BOBSTについて
当社はラベル、軟包装、紙器、段ボール産業向けに印刷、コンバーティング、加工機械、およびサービスを提供する世界有数のサプライヤーです。
Joseph Bobstにより1890年にスイスのローザンヌに設立されたBOBST社は、50カ国以上で事業を展開しており、11カ国に19の生産拠点を持ち従業員数は全世界で5,800名に及びます。2021年12月期の連結売上高は、15億6300万スイスフランでした。
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Gudrun Alex
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