BOBST社、パッケージング業界に浮き沈みがあった1年を振り返る

Mex(スイス)、2021 年 12 月8 日

当社にとって2021年は、前年比70%以上の契約増加という稀にみる営業状況が起きた年として記憶されることでしょう。 ​ 今年を象徴する重要な出来事を振り返ってみましょう。

BOBSTの2021年の業績は好調で、2020年に比べて受注件数が大きく増加しました。新型コロナウイルスによるロックダウンとそれに伴う2020年の落ち込みの影響を考慮して2019年と比較すると、純増率は40%を超えています。地域別では、北米、南欧(フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ)、ドイツ、ポーランドが非常に好調でした。また、南米市場でも良好な結果が得られました。中国では減速傾向が見られますが、それでも全体的には非常に良好な結果が得られました。東南アジアは今のところ複雑で断片的な地域ですが、将来的には大きな可能性を秘めています。

出張の制約がフィールドエンジニアに直面したにもかかわらず、サービスは人々や当社のサプライチェーンにとって、これまで以上に重要かつ戦略的なものとなりました。当社の熟練エンジニアたちは、機械据付やトラブルシューティングで多くのお客様を遠隔でサポートするなど、新たなサービスの形を作り、多大な貢献をしました。これにより、機械の接続性の大切さだけでなく、BOBSTにはデータを分析し、問題が発生する前に予測して解決するためのツールがあり、お客様が最新の技術的ソリューションについて知り、適用するのを私たちが支援することができることを実感することになりました。

しかしながら、2021年はパッケージング業界全体に激震が走りもしました。紙、板紙、軟包装材の空前の価格上昇に加え、一部の地域での熟練労働者の不足が、多くのお客様に予期せぬ問題や不確実性をもたらしました。

原材料の価格高騰は凄まじく、当社の価格設定事情にも影響が及びました。例えば、熱間圧延鋼板が2020年1月以来119%値上がりしたように、機械のフレームや部品に使われる原材料価格が予想外に上昇しました。冷間圧延鋼板の価格は126%上昇(1)、構造部材や梁は91%上昇、アルミ合金は75%、銅は65%(1)上昇しました。機械部品に使用される原材料(LLDPE樹脂、ニッケル、ポリウレタンなど)の価格は2020年9月以降40%以上上昇し、商用部品(ベルト、チェーン、潤滑油、ロールなど)に使用される材料は平均で9%上昇しました(1)。貨物輸送費も2020年8月以来、海路では216%、空路は200%、陸路は5%(1)上昇しました。

当社は2021年に新製品を発表しましたが、これらは当社の業界ビジョンを反映したもので、パッケージング生産において、接続性、デジタル化、自動化、持続可能性を基礎とする新たな現実を形成するものです。

BOBST DAYSは、パッケージング業界では過去最大のバーチャルイベントで、28のユニークなウェビナーに8,491人もの参加者が集まり、今年のハイライトの一つとなりました。すべてのウェビナーは今もこちらからご覧いただけます: https://media.bobst.com/usen/webinars/

紙器と段ボール

2021年の紙器市場は、製薬業界と食品業界に牽引されて安定した成長を続けました。品質管理の強化を伴う生産ラインの自動化へのニーズの高まりが見られました。また、一部の商業印刷会社がパッケージング生産に参入する動きも見られました。

段ボール業界は、今や食品配送などの新しい分野にも拡がっている電子商取引(e-commerce)の世界的な成長に牽引され、記録的な年となりました。大手加工業者をはじめとする多くの企業が、この新たな需要に応えるために、新しい設備や未開拓分野に多額の投資をすることを決定しました。加工業者は、より自動化された高効率の生産ラインや、品質管理システムを装備してよりインライン化された機械を求めています。

BOBST社は、印刷から加飾、打抜き、製函まで、最新の機械と革新技術で、紙器・段ボール業界の分野をリードし続けました。NOVAFOIL 106は、プレミアムクロスとインラインの箔送りを装備した汎用性と費用対効果の高いソリューションで、市場から高い評価を得ています。ACCUREGISTERは、(かのPower Registerに次ぐ)「新しい見当システム」で、セット時間と給紙関連の停止を削減することで生産性を向上させ、卓越した見当精度の生産を可能にします。

EXPERTFOLD 110 A3バージョンは、高い汎用性と大幅な時間短縮をパッケージ加工業者に提供し、販売されたイタリア、インド、イギリスの市場で大きな反響を呼びました。

段ボール業界では、11月に発売されたMASTERLINE DROが、おそらく電子商取引(e-commerce)の急務に応える最も優れた機械だったと言えるでしょう。多用途対応、自動化、そして操作性において優れたこの機械は、究極の生産性と比類のない品質の両面印刷を可能にします。

9月に発売されたSPEEDPACKは、業界の自動化の要求に応えるものとして、すぐに市場で大きな支持を得ました。スイスを拠点とするBOURQUIN社は、そのモジュール性と生産性の高さから、SPEEDPACKはどんな製函ラインにも最適な箱詰め装置であると評しました。

ついに、6月に発表されたMASTERCUT 1.65がベータサイトに入りました。これは全くユニークな打抜機で、板紙や段ボールはもとより合紙にも対応し、新たな業界ビジョンと自動化の可能性を十分に示すものです。

持続可能性と環境への配慮の高まりから、当社の新規開発においては、全体的な効率化が図られています。加工業者の皆様は、予測困難な時代に於けるより高い柔軟性と、グローバルに成長する市場に於けるより高いパフォーマンスを持った適切なソリューションを求めています。品質管理システムと組み合わされたインラインの機械は、より需要が高まるでしょう。段ボール加工業者は、段ボールパッケージの持続可能な魅力を強くアピールしていくでしょう。業界全体の将来への見通しは、依然として非常に楽観的です。

ラベルと軟包装

ラベルと軟包装分野の2021年を象徴する言葉が2つあります。デジタル化と持続可能性です。フレキソとデジタル印刷システムを組み合わせたオールインワンのソリューションにより、ラベル分野は確実に成長しました。デジタルでは、インクジェットが高画質、高生産性、低ランニングコストの印刷を提供し、最も高い成長率で躍進しています。しかし、ラベル市場はまだ様々な技術のるつぼであり、それぞれが特定の用途に最適なものとなっています。どの加工業者も小ロット短納期の増加に直面しており、特に人手の確保が難しくなっていることもあり、さらなる自動化を求めています。素材の価格が大幅に上昇し、調達が複雑になったものもありました。 ​

軟包装では、市場全体が「プラスチック見直しのジレンマ」に直面しています。リサイクル性と食品適合性が優先度の高いトピックになっており、新たなハイバリアと単一素材のソリューション、さらには金属蒸着紙のソリューションまでが強く求められています。電子商取引(e-commerce)による宅配や家庭用調理済み食品による強い需要があります。最も成長率が高いのは、スタンドアップパウチ、フローラップ、シングルサーブパッケージです。業界は安定した成長を続けていますが、新たな規制がプラスチック生産にどのような影響を与えるかについては慎重です。

2021年は、BOBST Digiflexo自動化ソリューションが部門の成約案件の40%以上を占め、より柔軟な生産ラインのためのデジタル化と自動化の必要性を反映しました。7月に、BOBSTはMouvent社株の残り49%を買取り、同社のデジタル印刷コンピテンスセンターをBOBSTに統合しました。2020年に初めて発表されたMASTER DM5は、フレキソとデジタル機能を統合したモジュール式のオールインワン、オールインラインのソリューションの価値を実証しながら、順調に推移しています。イタリアのお客様IBE社は、「この新クラスの印刷機は2,000~8,000mロットのジョブ市場に対応しており、小ロット対応の従来型デジタル印刷機と大ロット対応のフレキソ技術とのギャップを埋めるものです。」と述べています。この評価は、共存して生産現場全体を最適化するさまざまな技術を組み合わせたBOBST oneLABELの持ち味をうまく反映しています。

2021年には、BOBSTにとってもう一つの大きな節目となったアトランタ・ラベル・コンピテンスセンターの開設があり、多くのお客様をお迎えし、新しいデジタル印刷ソリューションの度重なる販売を実現しました。また、9月にフィレンツェで開催されたBOBSTオープンハウスでは、100以上のラベル加工業者様にご参加いただき、成功を収めました。BOBSTはデジタルラベルの分野には比較的新しく参入しましたが、現在50台以上のインクジェットマシンを設置し、直線距離で2,100万メートル以上を印刷しており、短期間で市場ダイナミクスを変えることができることを実証しました。

軟包装では、業界全体が新たな「持続可能な顔」を模索しています。紙器やガラス製品の一部では、環境や輸送への影響を減らすために、プラスチックへの移行が見られます。その一方で、紙ベースのパッケージングに移行する軟包装も見られます。しかし、最大のトレンドは、廃棄物収集とリサイクル能力がまだ解決されていないにも関わらず、プラスチックから単一素材のソリューションに移行していることです。競争力を高めるためには、バイオプラスチック素材やリサイクルフィルムの使用量を増やす必要があります。

現在、BOBSTは印刷からラミネーション、パウチの製造まで、単一素材でのソリューションの準備が出来ています。BASF、DOW、SUN CHEMICALS、ELBA、HOSOKAWA、ILENE、MICHELMANN、UFLEXなど、パートナー各社との連携が、リサイクル可能なパッケージングの未来を創る技術革新を可能にしました。

2021年は、当社のoneBARRIERソリューションにとって画期的な年となりました。フルPEバリア用のEVOHフリー、トップコートフリーの透明ソリューションが、BOBST NOVA SX550、EXPERT K5、VISION D850を使用して生まれました。この高バリア単一素材のフルPE透明ソリューションは、金属蒸着ポリエステルフィルムの代替となります。

持続可能性に関する話題として、BOBSTは、水性グラビア輪転印刷機でERA Gravure Award for Sustainable Packaging賞をを受賞しました。

持続可能なソリューションが国際的に展開されています。Sparsh Industries社は、環境に配慮した新たなソリューションAluBond®を、インドで初めてワイドウェブ印刷機に導入しました。トルコのPolibak社は、BOBSTのK5メタライザーを初めて遠隔で導入しました。

2021年第4四半期に、BOBSTはイタリアのグラビア印刷機メーカーであるCerutti社のサービスおよび一部の研究開発機能を買収しました。これは、世界のグラビア印刷市場における技術と市場のリーダーシップをさらに強固にするという戦略的目標に沿ったものです。

2022年に目を向けると、デジタル化がラベル製造を牽引し、加工業者は生産現場を最適化するための完全なエンドツーエンドのデジタル化ソリューションを検討することになるでしょう。デジタル化される全ての機能が、より早い納品、より優れた品質、無駄の削減を加工業者に可能にし、オンデマンドのラベル生産に対する高まる需要に応えていくことでしょう。

軟包装では、oneBARRIERソリューションが紙ベースの用途にも利用できるようになり、より持続可能になることを当社は期待しています。拡張色域管理ソリューションであるoneECGは、廃棄物を伴うインク混合の代替として、引き続き生産現場に浸透していくでしょう。全体として、当社は、適切に製造、リサイクルされるプラスチックパッケージの将来性を確信しており、そのためのソリューションは整えてあります。

各種サービス

この1年間、引き続き出張が非常に困難な状況でしたが、リモートサービスが戦略的な選択肢としてお客様に受け入れられました。お客様は、機械が接続性を持つことで、より効率を高められることを評価しました。加えて、その接続性によって、一連の新サービスを可能にするデータを得ることが出来ます。データはまさにパッケージング業界に革命を起こしています。

当社のクラウドベースソリューション戦略は、新しいツールやソフトウェアを提供し、完全に接続された自動化システムによって、加工業者がより高い生産能力を得られるように支援します。当社はOEEやジョブレシピのソリューションを開発するだけでなく、ユーザーが投資からより多くの成果を得るための予測アルゴリズムも開発しています。

当社は引き続き、お客様の効率化をサポートするためのアップグレードやサービスを開発していきます。また、当社はお客様の持続可能性への取り組みを支援するために、oneECGアップグレードとプラテンクリーナープログラムを開始しました。

2021年には、先に発売した段ボール用のデジタル検査テーブルの成功に続き、新たに紙器用のテーブルを発売しました。この新しいソリューションは、画像と印刷・打抜き見当だけでなく、加飾や点字の精度など、より広範囲の追跡をします。

サービス事業の一環として、当社はすべての大陸で認定抜型メーカーの数を増やしていますが、現在26社を数えます。2021年には、紙器の平盤打抜型メーカーに、段ボールの平盤打抜型メーカーが加わりましたが、2022年には認定ロータリー型メーカーがこのネットワークに加わる予定です。また、ツーリングの次のフェーズ、TooLink Tool Managerは2022年に発表致します。このアプリケーションは、型メーカーと加工業者の両方がリモートでアクセスでき、モニタリングツールとしての手段を提供します。実際のツールデータを活用し、両者ともにより効率的な生産を行うことができます。

2022年に向けて、当社はフィールドサービスエンジニアの数を増やし、お客様へのリアクティブおよびプロアクティブなサポートにより多く関与し、リモートアシスタンスもさらに増加すると予想しています。品質管理ソリューションも、無駄やクレームを減らし、収益性を高める最良の方法として、重要性を増すでしょう。BOBST oneINSPECTIONは、不良品ゼロのパッケージングを実現するというBOBSTの取り組みの一環です。

要約

2021年は、力強く、予測不可能で、チャンスに満ちた年でした。お客様は、当社の業界ビジョンである「接続性、デジタル化、自動化」が正しい方向に向いていることを認めています。持続可能性の開発は当社のソリューションの一部であり、すべての産業、特に軟包装の生産をサポートし、ブランドオーナーのリサイクル可能率の誓約に応えています。

2022年は当社にとって良い年になると信じていますが、グローバルなサプライチェーンや資源の不足のために直面している異常なプレッシャーを無視することはできません。同様に、パンデミックは引き続き人々の行動において重要な影響を与えています。当社は、技術革新と業界及びその製品の持続可能性の促進に最善を尽くすことで、お客様である印刷会社や加工業者のお役に立てると考えています。また、業界が常にある間隔で変動していることも常に念頭に置いて参ります。

About BOBST
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We are one of the world’s leading suppliers of substrate processing, printing and converting equipment and services for the label, flexible packaging, folding carton and corrugated board industries.
​Founded in 1890 by Joseph Bobst in Lausanne, Switzerland, BOBST has a presence in more than 50 countries, runs 19 production facilities in 11 countries and employs more than 5 600 people around the world. The firm recorded a consolidated turnover of CHF 1.372 billion for the year ended December 31, 2020.

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BOBSTについて

当社はラベル、軟包装、紙器、段ボール産業向けに印刷、コンバーティング、加工機械、およびサービスを提供する世界有数のサプライヤーです。私たちのビジョンは、包装業界の未来をを創造することです。その基盤は、接続性、デジタル化、自動化、そして持続可能性の4つの柱にあります。

Joseph Bobstにより1890年にスイスのローザンヌに設立されたBOBST社は、50カ国以上で事業を展開しており、12カ国に21の生産拠点を持ち従業員数は全世界で6,300名に及びます。 2025年12月期の連結売上高は、16億2200万スイスフランでした。

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