ARSEA社が仕上げ加工分野の成長にBOBSTを選択
Mex(スイス)、2023年3月21日
Arsea社は1981年に設立されたヴェローナ(Verona)の会社で、現在もペルラート(Perlato)一家により経営されています。同社は2022年Oscar Della Stampaアワードで最優秀仕上げ加工・特殊素材部門の一位を受賞し、最近注目されています。この受賞により、Arsea社はイタリアの一流グラフィック企業やコンバーティング企業が参加する名誉あるクラブの一員となりました。この成功の裏には、BOBSTの技術的サポートがありました。今回私達はその内容について、経営者であるElisa Perlato氏と対談しました。
印刷仕上げ加工は、芸術や職人技の世界にその起源を持つプロセスです。Arsea社は、その40年以上に渡る歴史の中で、創業者Stefano Perlato氏が残した職人精神を、インダストリー4.0適合の生産機械を持つ技術の会社に融合させてきました。
現在、この精神は同社の舵を取るElisa Perlato氏によって受け継がれています。Arsea社は、サードパーティサービスに特化しており、地元市場と大手国際ブランドの両方に顧客を抱えています。Oscar della Stampaアワード(Argi、Assografici、ENIP GCT、Fespa Italiaの支援のもとStratego Groupにより推進されるイベント)の審査員が、最優秀仕上げ加工・特殊素材部門でArsea社を選んだ背景には、このような要因もありました。
「当社の40年に渡る歩みがこのような優秀で権威のある審査員に認められ、非常に満足でした。私たちは小規模な独自路線を歩んできたため、このようなアワードに参加したり、当社の歴史や事業内容について発信したりする考えは全くありませんでした。私達は、単なる下請け会社なので、特に面白くもなければ魅力もないだろうと決めつけていたのです。しかし、この認識は間違いでした。なぜならば、近年当社のようなビジネスに目を向けてくださるお客様は、コンサルティングの側面や、能力、ノウハウを求めていらっしゃるからです」と、Arseaの代表取締役Elisa Perlato氏は話しています。
仕上げ加工と細部へのArsea社の絶え間ない注力
脚光を浴びることを思いもしなかったVeronaのこの会社は、この重要な評価に対し少し驚きつつも非常に喜んだと言っています。1981年にStefano Perlato氏がArsea社を創立して自宅の小さなスペースで生産を始めて以来、同社は確かな道のりを歩んできました。最初に導入された設備は溶剤型スクリーン印刷機で、注文生産の車用アクセサリー向けに使われました。
rsea社は現在25名の従業員を抱え、8基のUVラインと6基の溶剤ベースラインで、ラミネーション、ドライ、ニス塗りのサービスを提供しています。また、4台の箔押し機も保有しており、このうちの1台は歴史あるシリンダー型機です。Arsea社のコア市場は、出版分野が40%、パッケージ・ペーパーコンバーティング分野が40%を占めています。残りの20%にはさまざまな分野が含まれます。スクリーン印刷はあらゆる素材に適用できるため、その用途の可能性も多岐にわたります。
BOBST VISIONFOIL 104で仕上げ加工技術が躍進
下請け会社にとっては、技術が基盤です。市場に最高品質の製品を提供するには、設備投資が非常に重要な戦略的選択となります。
「出版業界、パッケージ業界、ボックス業界のお客様が生産量を増やしていたことから、生産性と品質を保証する必要がありました。私達は当初、BOBSTを検討していませんでした。BOBSTの機械は当社には近寄り難いと思い込んでいたためです。色々な機械で、数々の複雑なテストを行ってみましたが、望んでいた結果は得られませんでした」と、Elisa Perlato氏は語ります。Arsea社がBOBSTに目を向けたのはこの時でした。
「BOBSTで実施したテストに非常に満足しました。そして2021年9月、夢で終わるだろうと思っていたことが現実となったのです。VISIONFOIL 104は、自動シートフィーダーと4本の箔送りシャフトを備えた高性能な箔押し機です。この機械のおかげで、以前は提供できなかった生産性や品質が保証されるようになりました。以前の当社の生産水準は、時間当り1,400枚でした。新しいVISIONFOILを使用してからは、シンプルなジョブであれば1時間6,000枚、より複雑なものでも1時間4,000枚、そして10~11巻の箔の場合も一回での生産ができており、見当も完璧で正確です」と、同氏は付け加えます。
使い易くて効率的なこのマシンは、ホログラム専用のREGISTRON® カメラを搭載することもでき、これにより高い生産速度でも最高の見当精度が保証され、これまでにない高品質な仕上がりが得られます。また、特許の外付け箔送りモジュールと独立駆動のリールにより、このマシンの活用方法は多岐にわたり、生産の可能性は限りなく広がっています。
お客様のニーズに応じて、VISIONFOIL 104は箔押しから打抜きへの素早い切り替えにも対応します。これにより、幅広い用途に対応しながら、同時に申し分ない生産性と品質を実現することができます。Arsea社に導入された時から、定期メンテナンス時を除き、VISIONFOIL 104が生産を止めたことは一度もなく、同社の新規市場への参入に役立っています。
「当社はお客様のお役に立ちたいと考えています。当社には、抜群のノウハウと最新の技術があり、お客様のご要望にお応えできる準備が整っています。新しく導入したVISIONFOIL 104のおかげで新しいお客様を獲得できたことが、今回の投資が正しい選択であったことを示していることは間違いないでしょう」と、Elisa Perlato氏は結びます。同氏は、2022年も数字が伸びて良い締めくくりを迎えたことを確認しています。Oscar Della Stampaアワードの受賞は、さらに同社のコミュニケーション力を高めていくことでしょう。SNSにおける大きな反響や、仲間、顧客、サプライヤーからの多数の電話は、トップレベルのスキルや技術による裏付けがあれば、下請け会社でも存在感を示すことができるということを証明しています。
原文はAndrea Spadini氏によるもので、Converterの2023年1月/2月号に初回掲載されています。
BOBSTについて
当社はラベル、軟包装、紙器、段ボール産業向けに印刷、コンバーティング、加工機械、およびサービスを提供する世界有数のサプライヤーです。
Joseph Bobstにより1890年にスイスのローザンヌに設立されたBOBST社は、50カ国以上で事業を展開しており、11カ国に19の生産拠点を持ち従業員数は全世界で6,100名に及びます。2022年12月期の連結売上高は、18億4100万スイスフランでした。
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